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タイトル ATMEGA128の回路設計時の注意点
お名前 administrato… 11-09-28 14:29
基本的に全ポートはGPIOとして使用が可能である。しかし、それぞれの機能があり、使用時に注意が必要であるが、一般的に注意する内容を幾つか記録してみた。

l    Gポート: 外部メモリーを使用する時に使われる制御信号の/WR、/RD、ALEに注意する。外部メモリーとして同時に使用する時、この部分とGNDの間にキャパシターが連結された回路を構成するようになると、外部メモリーへのアクセスに失敗する可能性が高い。従って、この場合、この緒ピンとGND の間にキャパシターを連結しないように注意する。

l    Fポート: ADC用として使用可能である。ADCをする時には、もし外部電圧としてAREFを使うのであれば、external AREFに連結される電圧を、必ずセンサーの出力範囲と合わせるようにする。そうすることで、精緻な結果を得られることができる。また、AVCC、internal 2.56V refの電圧も使用が可能であるが、この場合AREFが外部 DC 電圧に固定されていれば選択することができないので、必ずこの場合AREFは連結してはならない。また、 この場合にはAREFとGNDの間にキャパシターを1個取り付けるのがノイズを防ぐ役割をする。ヒューズビットのJTGAENをEnable(0) しておく場合、JTAGピンに該当するポートD4~D7が使用きなくなるので注意していただきたい。そのため、弊社では販売されている全種のポートを使用できるようにするために、ヒューズビットのJTAGENが disable(1)になっている。

l    Eポート: D0、D1がそれぞれRXD0、TXD0 機能も行えるようになっている。従って、UART0を初期化すると、D0、D1がそれぞれ常にHighに電圧が上がっている状態である。つまり、この場合ポートとしての使用は不可である。従って、何故この緒ピンの出力が常に Highになって検出するのか悩まないでほしい。

l    Dポート: D2、D3がそれぞれRXD1、TXD1の機能もするようになっている。従って、UART1を初期化すると、D0、D1がそれぞれ常に High に電圧が上がっている状態である。つまり、この場合ポートとしての使用は不可である。この場合、どうしてこのピンの出力が常に Highになって出るのかを悩まないでほしい。

l    Bポート: PB1のSCK ピンは非常に敏感なクロックピンである。SPI通信をする時、特に敏感に反応する。従って、この線をSPIとして使用する時には、必ず最も近い場所にディバイスを位置するようにし、もしそれが困難であればPCBのCAD作業の際に外側にグラウンドと接続されたGUART Lineを両側及び反対面のPCBに生成して、その線に沿って覆うことで、ノイズが生じないようにしなければならない。高い精度の速度と精密度が必要な場合には必ずそのようにしなければならない。4層位に積層して反対面からのノイズをGND板で防ぐことも良い方法である。

また、SCKピンがあるPB1とGNDの間にキャパシターが回路的に繋がるようになると、クロックがキャパシターによって振れなくなり、SCKを使い難くなるので注意が必要である。やむを得ずキャパシターを使わなければならない状況であったり、他の回路をこのピンに付加しなければならないのであれば、必ず PB1から 1kオーム位の直列抵抗を一つ経た後にキャパシターを使うか、他の回路を付加して使うようにする。このようにしないと、ISPダウンローディング自体にも問題が生じる恐れがある。このような場合をしばしば見かけており、必ず注意して防止するようにする。
また、AVRは電圧に非常に敏感である。TTL Levelの5Vの電圧を使うAVRシリーズの場合、4.5~5.5Vまでに正常動作し、その以上の電圧を加えると、場合によってはすぐ壊れることもあり、過電圧の状態が長く続けられた場合は故障になることもあるが、この故障の場合、故障部位によっては動作そのものは円滑に動くものの、ISPダウンローディングができない問題が発生したりする。また、一部のピンが動作しなかったり、動作はしているがAVRチップから熱が多く出る不具合が生じたりする。このような場合、一定の時間が経過すると、どのような状況へ進んでしまうのか保障できない状態になるので、必ずチップを入替えた方が良い。

8ビットプロセッサの中でAVRの様々な機能や、メモリーを上手に活用したいのであれば、安定した回路を電源部設計をすることが必須であり、システムによっては熱を出ても良いのか、それとも、熱を出してはならないのかなど、製品生産価格はどの程度にしてシステムを設計するかに従って、電源部の回路設計が異なってくる。